Everything is better than

日記ということにします。しばらくは。

『GRIT やり抜く力』は当たり前のことしか言っていない。

『GRIT やり抜く力』は、大学卒業後くらいに初めて読んだのだった。

本を処分する習慣2冊目として再読している。

kamkamkamyu.hateblo.jp
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いろいろと書いてあったけれど、一番記憶に残り、ためになったのは人生を変えるために「究極的関心を見つけろ」という言葉だった。

日々の目標であるとか、やりたいこととか、やりたいとは思っていないけどやることになったこととか、さまざまなグラデーションの「目標」に私たちの人生は埋め尽くされているが、それらの目標を上位的なものと下位的なものに分けて、上位の目標をさらに結びつける、すべての目標の上にくる目標をつくる。ということだ。

分かりやすい図はこちら。




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(『GRIT やり抜く力』本文より)

このおかげで、文字通り人生が変わったと言っても過言ではないように思う。

「今なにをしているのか」をつねに考え、「これはどんな目標につながっているのか」を意識することで、行動が意識的になり、集中し、パフォーマンスが上がったと思う。

成功者には「やり抜く力」があることを発見した、と書かれているが、結局は「継続は力なり」である、と本文にも書かれていて拍子抜けなところもあるのだけれど成功者をケースごとに分析したり、入念なインタビューや追跡調査で「継続は力なり」を可能な限り科学的に検証した本である。

簡単な要約としては以下

心理学者でペンシルバニア大学教授のアンジェラ・リー・ダックワース氏は、「才能やIQ(知能指数)や学歴ではなく、個人のやり抜く力こそが、社会的に成功を収める最も重要な要素である」として、「グリット」理論を提唱した。

グリットとは、
生まれ持った才能・知能は関係がない
失敗を恐れず挑戦することが重要
長期間、継続的に粘り強い努力を要する
という考え方。後天性のもので努力を重ねることで、物事をやり抜く力のことをいう。

グリットは生まれ持った能力ではなく、今からでも身に付けることができるもの。また知識や才能がなくても、グリットを強く意識して実践に生かすことができれば、物事を成功に導くことができる。
グリットに必要な要素は4つあり、それぞれの頭文字を取ってGRIT(グリット)と呼んでいる

Guts(度胸):困難なことに立ち向かう
Resilience(復元力):失敗しても諦めずに続ける
Initiative(自発性):自分で目標を見据える
Tenacity(執念):最後までやり遂げる

グリットを育てる6つの方法
1、今より少し難しいことに挑戦する
2、成功体験を積み上げる
3、挑戦する事柄は変えてもよいとする
4、グリットを持つ、持ちたい人と行動を共にする
5、グリットを持つ人をトップがたたえる
6、短期だけでなく長期目標を視野に入れる

グリット力を計るセルフチェックシートもある。


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博士によると、どんなに才能があっても、努力をしなければスキルは育たない。そしてスキルがあっても努力をしなければ成果には結びつかない。としている。

努力をしなければ、たとえ才能があっても宝の持ち腐れ。
努力をしなければ、もっと上達するスキルもそこで頭打ち。

そして、努力も、今日だけ頑張ればいいわけではなく毎朝、起きるごとに「きょうもがんばろう」と気合をいれて努力することが成功には不可欠なのだ、と語る。

要約してみると、非常に簡単で、今更言うまでも無いようなことばかり書かれているような印象になってしまうけれど、この書籍の本質は「とにかくやれ」というメッセージを「この成功者はこうした」「こういうやり方も効果があったらしい」「この人はこう頑張った」と、膨大なケースを参照することで、説得にかかってきているということだ。

人はやはり、納得しなければ動かない生き物だと思う、

目標はあるのになんだかうまくいかない、と思っているような人は、『GRIT やり抜く力』に説得されてみるのはいいかもしれない。