抹茶が粉っぽくなってしまう人は発想を変えよう
以前にこういうツイートをしました。
茶筅でシャカシャカやるのが苦手で、抹茶の粉っぽさが残ってしまうという人は、ココアを少量のホットミルクで練るように、抹茶を少量の水で練ってみてください。
そのあとにお湯でうすめて空気をいれれば舌触りのいい抹茶をたてることができます
抹茶を日常的に点てている人であればもう、説明は不要だと思うのですが、家で飲む場合の抹茶の粉っぽさは、技術ではなくて発想で乗り切れます。
茶こしでダマを濾すのが面倒、とか粉が残っちゃうのよね、とよく相談を受けるのですが、ずぼらで良いと思いますよ。
茶道のお点前をやりたい!という型は絶対やらないほうがいいと思いますが、家で健康ドリンクとして抹茶を飲みたい、という方にはおすすめの方法です。
また、実は味も変わります。
緑茶の淹れ方をよくご存じの方は分かるかもしれませんが。じっくり水で抽出した茶葉を、さらに熱湯で抽出すると、最初から熱湯で抽出するよりもなんだか甘く感じませんか?
抹茶も、微妙に同じことが起こっています。
最初に水で練ることによって、いわゆるアミノ酸でしょうか、グルタミン酸やテアニンなどもしっかり抽出され、そこにお湯を足すことでカフェインも味としてしっかり出てきて、重層的な味わいになります。味に深みが出てきます。同じ抹茶で同じお湯なのに。
そう考えると、けっこう、お茶って料理みたいですよね。
同じ鶏もも肉でも、火の温度と焼き時間が違えば、皮がパリパリで触感プリプリの鶏もも肉にもなるし、パサパサな鶏もも肉にもなります。
以前、抹茶農家さんにお伺いしたときに、
ここでたてた時の味と、隣町でたてた時に香りが全然変わってしまって、もちろんここでたてた時のほうが抜群に良いんだけど、3㎞違うだけで味が変わっちゃうんだなあと思ったよ、
と言っていました。水道管のこととかなにかしらがあったのかもしれませんが、それだけお茶の味って繊細なんですよね。
お茶という飲み物も、成分的には99%が水ですから、水は重要です。
食材にとって火が重要なのと同じくらい
茶葉には水が重要です
茶人がこぞって名水を汲みに行っていたというところからも水の重要さは分かりますが、水と茶葉の関係って、まだまだ謎に包まれていておもしろいなーと思っています。
茶人の中にはものすごい知識と経験で、膨大なことをご存じの方もいらっしゃるのですが、インターネットにはそのような方があまり出ていないか上がってきていないので、伺って勉強したいと思っています。